【お読みいただく前に】
本記事の内容は、筆者の看護師・保健師としての実務経験と一般的な医療情報に基づいた「個人の見解」です。
実際の診断や治療方針、またはお勤め先の法的ルールについては、必ず医師や専門の医療機関、または会社の担当部署へご相談ください。
この記事はオプション検査や検査開発を批判するものではありません。
未承認の検査が将来、私たちにとって負担が少なく早期発見が可能な検査として承認されることを願っています。
さて、今年受ける法定健診・人間ドック・オプション検査を
絞り込んでやっと申し込みが済みました。
日程も決まり、問診表が送られてきたあなたはまた悩むことになります。
なぜなら、オプション検査のチラシが入っているからです。
それも、オプション検査だけで雑誌が作れそうなくらいあります。
何を選べばいいのか?それとも何も選ばなくてもいいのか?
その疑問に一気に解説していきたいと思います!
絶対に受けた方がいい★★★
節目の歳・症状がある人は受けた方がいい★★
受けなくてもいい★
1.こんなにあるの!?オプション検査
血液検査 (採血をして調べる検査)

甲状腺ホルモン(FT3・FT4・TSH)
★★ 症状のある人
甲状腺ホルモン異常は内科健診で診察する項目に入っています。
息切れやむくみ、首の腫れがある場合には
内科健診の際に医師に伝えることでしっかりと診察してもらえます。
それでも血液検査をすれば確実な診断ができるため
症状のある人は受ける価値があります。
肝炎ウイルス検査(HBs抗原・HCV抗体)
★★★ 一生に1度は受けましょう。
40歳以上の方で今まで一度も肝炎ウイルスの検査をしたことがない方
家族に肝炎に感染した方がいる場合、
集団予防接種や輸血の経験がある場合は必ず受けましょう。
一度受けて陰性であれば、
その後血液を介した感染がなければ検査を受け続ける必要はありません。
AIRS(アミノインデックス・リスクスクリーニング検査)
★ 受けなくていい。
受ける場合は「リスク」検査であることを十分に理解することです。
「自分はがんにならない」という安心に使うことは避けて
生活改善やがん検診を定期的に受けるためのきっかけにするのがいいと思います。
アレルギー検査
★ 健診で受ける必要はない
アレルギーの有無を知って治療したい場合、
耳鼻科などを受診すれば保険適応で検査ができ
薬の処方もしてもらえます。
LOX-index(ロックスインデックス)
★ 費用面から考えて、脳ドックなどとどちらを選ぶか考えてもいいかもしれません。
心臓スクリーニング検査(NT-ProBNP)
★★★ 症状のある人
費用が比較的安いため、費用対効果がいい検査だと思います。
家族に心臓疾患の方がいる、現在自覚症状がある、
心臓の病気が心配という段階でも利用しやすいと思います。
ピロリ抗体検査・ペプシノゲン検査
★ 胃カメラを受ける一択
ピロリ菌を調べる目的は胃がんの予防です。
今の胃の状態(がんがあるかもしれない)を知らずに
ピロリ菌だけを調べるというのは疑問です。
胃カメラをどうしても受ける勇気がないというときに受け、
最終的には必ず胃カメラを受けることです。
クレアチニン・eGFR
★★★ 人間ドックなどは項目が含まれている場合が多い
個人的に腎臓機能の低下は
老化や全身の状態に大きく影響すると思っているので、
この検査は追加したほうがいいと思います。
普段水分はコーヒー、お酒が主で
水やお茶は嫌いという人は受けて損はない検査です。
サインポスト遺伝子検査
★
遺伝子検査は体質や傾向をみる検査だと理解し、
費用面からもがん検診を受ける方が効果あり!
フェリチン
★ 人間ドックを受ける人は必要なし
貧血症状があり治療したいときは
病院受診すると保険適応で検査ができます。
膠原病検査
★★ 人間ドックを受ける人は項目が入っているか確認(RAという項目)
家族にリウマチの方がいる、
出産時に手の指のこわばりや痛みがあった方は
受ける意味があります。
膠原病やリウマチを早期発見することで治療ができ、
発症や悪化を遅らせることができることにつながります。
ビタミンD(血清25(OH)D)検査
★ 受けた方がいいのは更年期以降の女性で
これまで日光に当たらない生活や
日焼けを極端に気にしてきた方で、
原因不明のだるさや疲れ、腰などの痛みがある方のみ。
腫瘍マーカー
PSA ★★★★★ 症状のある人はおすすめ こちらを参照→【ゆるく解説】健康診断のオプション検査、星の数でズバッと判定!
CEA ★なし 受けなくていい
AFP ★なし 受けなくていい
CA19-9★なし 受けなくていい
CA125 ★なし 受けなくていい 子宮がん検診を受ける
血液型検査
★ 受けなくていい
血液型が必要になるのは輸血の場合だけで、
輸血をするときにはその度に血液型を採血で調べます。
今は昔のように自己申告をする必要が無くなっているので
血液型を知る必要はありません。
梅毒検査
★★★
症状があるとき、ブライダルチェック、
不特定多数の方との接触の場合は必ず受けましょう。
保健所で無料検査もありますが、
健診と一緒に受けることでわざわざ採血に行かなくて済みます。
その他
頸動脈超音波検査
★★ 生活習慣を変えたい人
高コレステロール血症を長く患っている方、
高血圧、糖尿病、肥満、喫煙など、
家族に脳梗塞や心臓血管の病気になったことがある方で
現在の血管の状態を知りたい方に
費用対効果の面で受けてもいいなと思う検査です。
超音波検査のため負担が少ない割に
確実に血管の状態が分かる点が★2つです。

尿内フローラ検査
★ 受けなくてもいい
自分の腸内の環境を知りたいところですが、
費用対効果はあまり良くありません。
検査をして生活改善をし
腸内環境が改善されたかどうか
定期的に検査をし続けていくのも大変です。
フローラを調べなくても
便通や便の状態から腸内環境の状態はある程度わかります。
予算に余裕があり、特に腸内環境を知りたい、改善したい
検査を続けていくことができるなどの方は受けてもいい検査かなと思います。
ぐっすり脳波検査
★ 無呼吸などの検査は別で受ける
ぐっすり眠れない原因があって検査を受けたいという場合、
無呼吸症候群の検査であれば保険適応です。
無呼吸症候群検査は脳波を取るわけではなく
睡眠中の血液中の酸素濃度を測る検査ですが、
治療につなげるためにも脳波を図るよりも無呼吸症候群の検査が確実です。
アルコール感受性遺伝子検査
★★★
新成人などこれからお酒を飲む機会が増える人は
アルコール感受性を調べておくことで
急性アルコール中毒を予防することができるます。
現在飲酒習慣がある人よりも
これから飲酒の機会が増える人が受けるといい検査です。
大学などで学生に実施するところもあります。
一度やったことがある人は受ける必要はありません。
あたまの健康チェック
★ 自宅でもできます
質問項目がネットや新聞などに出ています。
自宅で家族にやってもらったり、
自治体や民間の認知症予防教室などで実施されることもあります。
推定塩分摂取量
★ 食事療法などの目安に
食事療法の効果や目安になりますが、治療の指標にはなりません。
内臓脂肪CT検査
★
体重・腹囲測定で十分です。
喀痰検査
★ 肺CTを受ける方がいい
気になるほど痰がでているようなら
一度肺がん検診でCTを撮られることをお勧めします。→【ゆるく解説】健康診断のオプション検査、星の数でズバッと判定!
2.オプション検査の意味
「オプション検査の中に受けたい検査がある」ということは
「自分の身体の状態や体質に興味がある」という証拠です。
自分の身体への興味は健康な人生にとって一番大切だと思います。
検査は無駄に受けるものではありませんが、
自分の知りたい身体の状態について
調べる術と費用があれば、その扉を開けてみてもいいと思います。
特にオプション検査は「異常」ではなく
「傾向」を調べるものが多くあります。
法定健康診断や人間ドックの補足として
上手く利用できるようこの記事がお役に立てれば幸いです。