中堅看護師の定義はわかりませんが、
中堅になると実習を担当するという機会をいただきます。
実習は受けるものだった学生が、
実習生の検温の報告を聞くようになり、
最終的に実習担当指導者になるのです。
実習指導者の実際をお話しします。
実習担当をするときには、実習期間の前に説明会があります。
そこで病棟担当の先生の紹介があり、
何名がどの分野の実習でくるかなど打合せを行います。
その内容を元に入院されている方の中から
受け持ち患者さんになっていただける方に
実習の目的や内容を説明したり、
承諾を得たりします。
実習の期間は指導する大変さに加えて、
2~3週間は平日日勤(帰校日休み)+準夜勤のようなシフトになり、
夜勤ありの生活から日勤中心となるため体力的にとてもきついです。
実習担当看護師が疲れている顔をしていたら、
生活リズムのせいもあるんだと思ってあげてください。
実習指導をする頃になると悲しいことに
自分が実習生だったころのことは半分忘れてしまっています。
なぜ習っているはずなのにそれを記録に書いてこないんだろう?
今日足浴をするはずなのにどうして計画を立ててこなかったんだろう?
とよぎることもありますが、
常識や仕事に対する姿勢はこれから覚えていく、
今日が一歩目なんだと思いなおして丁寧に指導していきます。
実習担当の大変さは病棟との板挟みになることも一つかもしれません。
実習担当看護師には実習生が行うことを病棟に共有して
理解を得るという大きな仕事があります。
基本的に病棟にも患者さんにも実習に対して理解をしてもらっていますが、
実習生が考えた計画を実施させるために、
必要なときには受け持ち看護師や患者さんに説明をして協力を得て、
時には謝罪もしながら患者さんも学生も安心して実習を終えることができるようにします。
2週間もたつと、実習生が成長してきている姿を見ることができます。
穴だらけコピペだらけだった記録は、
受け持ち患者さんに合わせたものになってきます。
自分が学生の時には、なぜ記録の弱いところ、
見抜かれたくないところをあんなに簡単に見抜かれてしまうのだろうと思っていました。
実習担当看護師になると、実習生が分かっていないところが浮き出て見えます。笑
実習生の皆さんは実習記録の書ききれていない部分や
わからないところを「隠そう」とするのはやめましょう。
隠しきることはほぼ100%無理だからです。
ではどうすればいいか?
「ここはまだできていません」
「ここはもう少し調べます」
と自分から明らかにしておくのがいいと思います。
実習最終日には別れがたいくらいに関係性が築かれ、涙がこぼれます。
実習生からは「○○さん。たくさんのことを教えていただきありがとうございました。」という言葉やお手紙をもらったりします。
そこで私はこのように言うようにしています。
「私が今回実習担当をできたのは、
私の代わりに夜勤をし、
私の受け持ち患者さんを代わりに看てくれている
病棟の他の看護師のおかげです。
一人では絶対にできない仕事、
それがあなたたちのなろうとしている看護師という仕事です。
患者さんへの思いやりと同時に、
周囲への感謝を忘れずにこれからの実習や看護師の道を歩んでいってください。」
志ゼロで実習をなんとかこなすことに必死になっていた私がこのように言えるのも
看護師になって出会った方々のおかげです。
つらい、汚い、厳しいだけではない看護の世界。
怖がらずに飛び込んでみてください。


