企業保健師って「求人が少なそう」
「夜勤がなくて、土日休める」
「残業少なめ」
「体力勝負の公的機関に比べて楽そう」
「給料が良さそう」
などのイメージがあると思います。
これらのイメージについて
私が働いて感じた実際のところをお話しします。
会社によって違うので、
あくまで私の場合ですが参考にしていただければと思います。
「求人が少なそう」
保健師としての求人は市町村(保健センター、保健所)、医療機関、事業所(企業)などがありますが、
市町村や医療機関と比べると求人はとても少ないです。
企業保健師と求人を出しているところでも、
実際の業務は医療機関での医療相談などの場合もあり、求人を探すときには業務内容もしっかりと見ておく必要があると思います。
私は結婚を機に、夜勤のある病棟勤務から
カレンダー通りの仕事への転職をするため
看護協会のナースセンターに求人を探しに
行き産業保健師の求人を見つけました。
2カ所の会社の求人があり、
そのうちの一つに仕事内容の見学依頼の電話をして、
見学を経て求人申し込みをしました。
同時にハローワークにも行きましたが、同じ求人が出されていました。
私が申込みをしたときにはすでに2名の保健師さんが働いており、産休に入る方も見えたため積極的採用中だったようです。
看護師以上に保健師は女性の割合が高く、結婚出産などで入れ替わりが多く定着が難しいとのことで採用担当の方は苦労しておられました。
私の場合は契約社員という雇用形態で、
1年毎の更新も退職の希望を出さなければ更新されているようでした。
「夜勤がなくて土日休める」
おおむねその通りです。
会社の他の社員さんと同じように
会社カレンダーに決められた日に
出勤するという形なります。
私の場合は土日祝が休みの会社だったため、
カレンダー通りの出勤でした。
ただ、ここで例外があります。
企業保健師には、
受診同行という大切な仕事があります。
これが土曜日などにある場合、
出張扱いで同行することもありました。
必要がある場合の特別な勤務ですが、
社員さんの状況によって完全にカレンダー通りではなくなることもあります。
「残業少なめ」
残業は病棟勤務や市町村(市町村は働いたことがないのでイメージですが)に比べて少ないと思います。
これも、受診同行の予約時間が時間外、
健康相談をしていたら時間が過ぎてしまったなどのことがない限り残業はありませんでした。
保健師の勤務時間=社員さんの勤務時間 のため、
基本的に健康相談も勤務時間内に行われます。
私が勤めた会社の場合は、
健康相談も自分でスケジュールを立てることが出来たため、勤務時間内に終わることができるようにスケジュールを組みました。
会社の中で「保健業務」として保健師に任されていたりする場合は、自分で仕事量をある程度調整できることも残業が少なめになる理由だと思います。
「看護師に比べてらくそう」
完全日勤で昼食時間なども決まっているので、
生活リズムは整い、基本的にデスクワークのため体力的には楽といえます。
ただ、通勤ラッシュやパンプスなど
今までは経験がなかった苦労に直面することもあります。
病棟勤務では、日勤であっても通勤ラッシュの前に動き始めることが多かったためそれほど通勤ラッシュで苦労はしませんでしたが、往復通勤ラッシュという生活が始まります。
私はスーツ・パンプスに慣れるまでにも時間がかかりました。
病棟ではいつも動きやすいパンツスタイルにスニーカーだったナース時代に戻りたいと思ったことは1回ではありませんでした。
また私は病棟では師長さんや主任さんとも勤務や夜勤を一緒にしたり委員会などで一緒になると姉妹のような関係になることが多かったのですが、会社では完全縦社会の中で動く社員さんの苦労や悩みを聞くことも多く風土の違いを感じました。
どちらが楽かはやはり自分に合っているかどうかで決まると思います。
「給料が良さそう」
保健師を雇うということは「病棟勤務と同じくらいの給料でないと求人が集まらない」という現状があるためか夜勤がない勤務としては安くない額が支給されていると思います。
従業員数に応じて配置基準が定められているため、保健師を置く企業は会社そのものが大きい場合が多く、給料の補償がしっかりしていると考えていいと思います。
ただ、雇用形態によって給料形態が違う場合もあります。
定年まで働こうと思う場合、
退職金や産育休・介護休暇時の規定など
今の額面だけでなく、雇用形態なども含めて
会社での保健師の雇用体系を確認しておくことも必要かもしれません。
病院勤務をしていた看護師が企業保健師になると直面することについてお話しました。
座る時間もなかった病棟。
看護師としての知識の使い方。
「会社」の一員になるということ。
人生経験の浅い自分が他者の相談にのるということ。
全く違う業種と考えてもいいかもしれません。
何を基準に仕事をするか、自分の中で何を大切にして仕事をしていくか考えさせられる経験でした。